ゼロからの出発。

吉永 陽一 先生
取材班:
先生は今年の3月で県立西宮高校を定年退職されますが、今後のご予定をお聞かせください。
吉永先生:
実はあるところからお話をいただきました。それは、この4月に神戸のポートアイランドに4年制の大学として開学する神戸夙川学院大学です。あそこには観光文化学部があります。観光文化の「文化」の中には当然音楽があります。その影響なのでしょうか学生を募集したところ、吹奏楽経験者がけっこういるらしく、「ここは一つ、学部を立ち上げるにあたり吹奏楽部を支援する環境を作りましょう」ということで、突然僕にお話がまわってきたんです。ゼロからの出発でしょ。僕はゼロからの出発というのが大好きなんですよ。ゼロとまではいかなくも、兵庫、県西の吹奏楽部、そして正にゼロからの出発となった県西音楽科、またそのオーケストラ。今までに色がついてない、「何をどうしてもええよ」という環境。「何をしてもええ」という言葉ほど夢を感じ心をくすぐられるものはないね。僕はこの話を喜んでお引き受けしようと思いました。但し、定年退職後も再任用制度で県西勤務をベースにしながら、神戸夙川学院大学のお手伝いをするということで。しかし高校は再任用である限り公務員であり、教諭という肩書きで大学に勤務できないということを知った時、この話は幻に終わると思いました。悩んだあげく神戸夙川学院に相談したところ、学院の配慮で結果として神戸夙川学院大学をベースに、県西を非常勤講師として勤務する道が開かれ、お世話になった高校へのご恩を返しつつ、新しい大学の基礎作りに励むことができるようになったんです。これからの県西における僕の務めは、次に指導される若い先生へのスムーズなバトンタッチだと考えています。だから長い目でこれからも県西を見守りたいですね。