「違う」ことは面白い!

吉永 陽一 先生
取材班:
先生にとって吹奏楽コンクールとはどのような存在ですか?
吉永先生:
生徒との関係をとことんまで突き詰めるのがコンクールやと思いますね。言ったことには応えてもらう、応え方が足りなければもっと言う。これでもかこれでもかというやり取りの中で出来上がった演奏に、観客や審査員から「県西の演奏って面白いよ」という評価をいただく。これはありがたいことだと思っています。同じ曲を演奏しても他校とは違う演奏だというふうによく言われますけれど、人間顔が皆違うわけやから同じ曲をやってその輝きやニュアンスが違って当たり前。逆に何も変わらない方がおかしいわけで、「違う」と言われるのは1つの褒め言葉と受け止めています。もちろんここで言う「違う」は、「違っていて面白い」ということ。もっと言うと、基礎というのが前提にあってその上の盛りつけが違うということ。だから、そこにもし基礎の力がなければ、ただの独りよがりの演奏に過ぎず、この場合は評価が伴わないと思います。辛抱に辛抱を重ね仕上げた演奏に「こんなに違った演奏ができるの」と言ってもらえた時に、自分たちの音楽に対する姿勢を評価してもらえたんやと思っています。ただ審査員の評価は見事に分かれます。場合によっては、ぶった切られますからね。しかし僕は「ここはちょっと違う言い方をしようとしているんやから大事にしよう」と生徒には言います。今までの演奏にないということイコール「間違い」ではなく、多くが避けているか、もしくは気付いていないだけ。だからこそ僕はこだわるんです。そういう所は審査員もビビッときよるからね。でその講評を見て、生徒に「ほらほら皆に言ってた通りやろ」って。生徒たちも他校の演奏を聴き、自分たちとの違いに気付き、僕の音楽にこだわる意味を理解してくれます。そこが面白いね。