部長の嬉しい一言。

松井 隆司 先生
取材班:
先生は次に県立兵庫高等学校に赴任されましたが、その時のことについてお話しいただけますか?
松井先生:
1985年に県立兵庫高等学校に赴任しました。県立兵庫高等学校吹奏楽部は前任の顧問である吉永陽一先生の指導の下、全日本吹奏楽コンクール出場をすでに何度も果たしており、その当時から県内有数の名門校でした。もちろん指導者が変われば考え方や方向性もいろいろと変わるんで、僕自身はあんまり気にしないようにしていましたが、兵庫の生徒達は不安だったと思いますよ。でも僕が初めて吹奏楽部の部室に顔を出した時に、その当時の部長が部員に向かって言うんです。「自分らは今まで吉永先生という素晴らしい先生に指導してもらいました。そして今日からは、吉永先生同様に県立明石北高等学校でやっぱり全国大会に出場された松井先生に来ていただけることになりました。指導力のある二人の偉い先生に見てもらえるんだから、僕らも頑張りましょう」って。それを聞いて「この生徒たち偉いなぁ」って思いましたね。実際のところ、慕っていた先生がどっかに行ってしまって、思いもしない先生がいきなりやって来て、そりゃ嫌な思いはいっぱいしたと思いますよ。でもそんな中、当時の部長がそうやってみんなの気持ちを抑えてくれたのが嬉しかったですね。