「コンクールまで残った方が、志望大学に合格できる」伝説

「コンクールまで残った方が、志望大学に合格できる」伝説
取材班:
北野高等学校ではクラブと学業を両立するために、学校として何か取り組んでいることはありますか?
佐々木先生:
昔から始業時間を8時10分にして、放課後を長く取れるようにしています。吹奏楽部としては、OB・OGを呼んで、現役生に対して「私たちのときはこうやって受験を乗り切った」というようなアドバイスをしてもらっています。それは講演会とかそんな大層なものではなく、ミーティングを少し大きくしたようなものですが、ついこの前も行なったところです。
取材班:
OB・OGの方は良く来られるんですか?
佐々木先生:
よく来ますね。彼らなりに一生懸命考えていろんなことをやってくれます。本当に北野ブラスが大好きで、コンクール直前には「かき氷大会」なんかもしてくれるんですよ(笑)。
あと、実はこの吹奏楽部には「コンクールまで残った方が、志望大学に合格できる」という伝説があります。僕が無理矢理つくっている部分もあるんですけどね(笑)。でも、数字を見たらもう完全にそうなっているんですよ。北野高等学校の生徒の進学希望としては、京大とか阪大あたりが一番多いのですが、それなのに吹奏楽コンクールが終わる8月まで部活をやること自体、結構無茶苦茶なことだと思います。でも僕は思うのですが、そんな無茶をする方が自分にとってやりがいが出るじゃないですか。北野高等学校の生徒は「無茶をしながらも、志望大学に行くんや」というロマンや美学を持っていて、そこが強いところだと思いますね。だからコンクールまで残る子は、「この時期は勉強の事を考えずに、一生懸命クラブをするんだ」と思っている生徒が圧倒的に多いですね。だから僕も見ていて気持ちが良いし、立派だなぁと思います。
取材班:
実際、吹奏楽部の生徒の進学状況はどのような感じですか?
佐々木先生:
抜群にいいですね。もちろん部員数も多いので、成績ひとつとっても上から下まで様々な生徒がいますけど。でも、今までで1番すごかったのは3年前ですね。コンクールまで残ったメンバーのうち8人が京大を受験したんですけど、8人とも合格しましたよ(笑)。その年は学校全体の京大への現役合格者の半数近くが吹奏楽部員だったということで、進路指導の先生もびっくりしていました。昨年も京大を受けた男子5名全員が、現役で合格しました。こんな風に実際にコンクールまで残って頑張った生徒が、その後の大学受験でも頑張ってくれるので、顧問として僕もクラブがやりやすいです。僕は音楽教師なのであまり「京大、阪大を目指せ」なんかは言わないですけど、でもこのことだけは生徒たちに言いますね。「コンクールまで残っている方がええよ」って(笑)。