練習場所は、校舎外の「ゴミ練」

練習場所は、校舎外の「ゴミ練」

天井の高い多目的ホール

取材班:
引き続いて、北野高等学校吹奏楽部の特徴を教えてください。
佐々木先生:
他校の吹奏楽部がどんな感じかよくわからないので一概に比較することは難しいのですが、先述の通り、いわゆる進学校の中でこれだけ多くの高3生が引退せずに夏のコンクールまで残っているのは特徴と言えるでしょう。他校の話を聞くと、高3生のほとんどが夏までは残っていないって聞きますからね。それから、うちのクラブの生徒は他人に喜んでもらえることをするのが好きですね。
そんな気質のせいかも知れませんが、吹奏楽部の生徒たちがいないと学校の行事がまわらないことが一つありまして、吹奏楽部が普段練習で使わせてもらっている多目的ホールがあるんですけど、うちの部員はそこの椅子並べが得意なんです。そのホールは学年集会や何かの説明会など常に学校行事が行われる場所で、その時々に合わせていろんな体形に椅子を並べないといけないんですよ。「今日は学年集会バージョン」「今日は2学年バージョン」といった具合にいろんな体形の椅子の並べ方があるんですが、それを数人の教師だけでやるのはとても大変なんです。でも、吹奏楽部に見取り図を渡すと、60~70人の部員がさっとやってくれるんです。そうすると部員たちは先生方から誉められるでしょ。するとさらに調子のって1センチ間隔ぐらいの緻密度で、ものすごく綺麗に椅子を並べるんですよ。合奏よりもそっちの方が得意かも知れませんね(笑)。
取材班:
では、そういう椅子並べの出番があると常にお呼びがかかるんですね。
佐々木先生:
ええ。でも吹奏楽部が贅沢にもその多目的ホールを放課後独占して使っているんで、その代わりと言うわけじゃないですけど、学校からリクエストがあった時はちゃんと椅子並べでも何でもするようにとは言っています。
練習場所は、校舎外の「ゴミ練」

外での練習(通称「ゴミ練」)

取材班:
練習場所は、主に多目的ホールを使われているのですか?
佐々木先生:
そうですね、そこのホールが広いですからね。ただ合奏以外は何十人もがホール1ヵ所で練習というわけにもいかないので、中庭などのちょっとしたスペースを練習場所に使用しています。パーカッションなどの大きな楽器が多目的ホールを使い、金管や木管が外という感じでしょうか。夏のこの時期なんかは、もう外は暑さで死にそうですけどね(笑)。教室もたまに使うことはありますけど、普段はほとんど使いません。やっぱり外ですね。具体的には、ゴミを捨てる場所のあたりが一番学校に迷惑がかからないので、そこで練習していることが多いですね。うちでは通称「ゴミ練」って言ったりしています(笑)。
取材班:
生徒たちは朝練も行なっているのですか?
佐々木先生:
やっていますね。もちろん強制じゃないですけど、パーカッションの生徒なんかは毎日7時ぐらいに学校に来ていますよ。
取材班:
楽器はどうされていますか?コンクールの自由曲ではいわゆる大曲を選曲されているので、公立高校だけに楽器の用意には苦労されているのではないかと思うのですが。
佐々木先生:
コンクールの曲目は背伸びしているんです(笑)。小型楽器については、ほとんど生徒の個人持ちです。チューバやパーカッションなどの楽器については、吹奏楽部の立ち上げ当初はよく周りの中学校に借りに行っていましたが、途中からクラブの部費でローンを組んで、必要な楽器を少しずつ買い足していくようにしたんです。今では2枚リードの楽器もオーボエくらいまでなら3本はあるし、チューバも全部で5、6本はあります。特殊な楽器以外はだいたい揃っていますよ。それでもバスーンなんかは高額なので、未だに買えていないですよ。「いつになったら買えるのかなぁ」って感じです。公立高校でバスーンやハープを持っているところは本当に少ないですね。