笑顔ハジケる部員たち

箕面自由学園高等学校吹奏楽部のココがスゴイ!というところを教えてください。
「家族みたいに仲が良いところ。部員数は144人と多いのですが、全員の名前を覚えています。雰囲気の良さは、うちのスゴイところだと思います。(フルート)」
「上下関係はもちろんあるし、ピシャッと言うこともあるけれど、それでギクシャクしたりすることはありません。先輩・後輩、男女関係なく、意見を言い合うことができることはスゴイと思います。(チューバ)」
「お菓子の量がスゴイです(笑)。あとは先輩方が皆さんおもしろくて、笑顔が絶えません。(トロンボーン)」
「場の切り替えができるところです。練習中に先生がおもしろいことを言ったりすると、みんな笑うのですが、演奏が始まると真剣モードにパッと切り替わるんです。空気の変化が感じられてスゴイと思います。(クラリネット)」
「マーチングのラインを引くスピードが速いこと。普通なら1時間くらいかかるところを、20分で終わらせたときはスゴイと思いました。(ホルン)」


部員の間で、共通点を挙げるとすれば?
「いつも『ハッピー』『笑顔』など、ポジティブな言葉を心に置いて練習していることです。そうすると、自分が幸せになって周りの人も笑顔にできると私は思っています。(コントラバス)」
「福里先生に教わったことを基に、一人ひとりが精一杯考えて行動していると思います。お客様を喜ばせたいという熱い気持ちで楽器と向き合っています!(パーカッション)」
「私たちのモットーである『元気・勇気・笑顔120%!』は常に意識していますね。どんなに上手くいかなくても、仲間が手を差し伸べてくれると思えるので本当に幸せです。私も仲間が困ったときは、必ず力になりたいと思っています。(ユーフォニアム)」

日頃のパート別練習方法

部員全員によるエアロビクス、歌で音程をとる練習、ソルフェージュ、マーチングの基礎動作など、様々な練習方法を組み合わせている箕面自由学園高等学校吹奏楽部ですが、各パート練習ではどんなことに気をつけて練習をしているのでしょうか?
「トロンボーンはハーモニーを受け持つことが多いので、カデンツやスケールなどの練習を重点的にしています。もし歌詞があれば調べて、メロディだけでなく裏にあるストーリーも意識して練習しています。(トロンボーン)」
「全員でロングトーン、リップスラーの練習をしてから曲練習をします。人数が多い分、一人ひとりが壁にベルを向け、自分の音がしっかり聴こえるようにしています。(ユーフォニアム)」
「ピアノがある時はピアノを弾きながら音程をとっています。(コントラバス)」
「基礎台を叩き、基本の打つ姿勢をしっかり身につけるようにしています。「吹く」気持ちも考え、ソルフェージュも行っています。それから、管楽器と同じようにブレスをとって叩くようにしています。そうすると、管楽器とより一層音色が揃います(パーカッション)」
「練習中は、先輩に頼り過ぎないよう気をつけています。2名しかいないパートなので、不安ではありますが、音程やイメージを先輩と揃えるために、たくさん話し合っています。(オーボエ)」 「できないところは基礎的な音階練習を積み重ねます。指のまわりづらい連符などは、リズムを変えてゆっくりのテンポから繰り返し練習します。一人ひとりの音程をみんなで見るようにして、苦手はみんなで無くすようにしています。(クラリネット)」

日々の練習時間は、どれくらいありますか?
「午前7時から朝練習で、お昼休みは自由に個人練習、放課後は午後8時30分まで練習しています。(ユーフォニアム)」


桂門ホール

先生が不在の時の練習はどのように進めていますか?
「『音リーダー』というリーダーが10名(3年5人、2年5人)いて、みんなの先頭に立って楽譜を読み込んだり、前回の合奏練習で足りなかったところを指示しながら練習をしています。(チューバ)」

この学園内にある桂門ホール地階が普段の練習場所ですか?
「はい。基本的にはこのホールで行うのですが、教室を借りられる時はパートごとに分かれて練習しています。」

私たちの可能性を無限に引き出してくれる福里先生

福里先生は、どんな人?

福里先生は、どんな先生ですか?
「お父さんのような一面があります。厳しい指導も私たちのことを第一に考えてくださってのことだということが伝わってくるので、とても感謝しています。人を大事にする先生の生き様を見て、自分もこんな人になって生きていきたい!と思っています。(トランペット)」
「探究心が強く、ピンチでどうしようもない時でも絶対に諦めない人だと思います。時々、大学時代の話をしてくださるのですが、先生が演劇部で酔っ払いの役をされた話が印象的でした。役をしっかり演じるために、実際に酔っ払いの観察をして研究したそうです。一つの物事をいろいろな角度から見ておられて、尊敬しています。(ユーフォニアム)」
「2年生の時、楽器を倒して壊してしまいました。その時、福里先生が「形あるものはいつか壊れる。もしかしたら、あなたに起こるはずの事故を、楽器が身代わりになってくれたのかもしれない。楽器が直るのに少し時間がかかると思うけど、それまでに上手になって戻ってくるのを待とう」と言ってくださいました。ずっと心に残る言葉をかけてくれる優しい先生です。(ファゴット)」
一番尊敬する先生 「福里先生と出会っていなかったら今の自分はいないと思います。人生を変えてくれた、一番尊敬する先生です。(サックス)」
「部員たちに体当たりしてくれるので、それに対して自分たちもどう返すかを考えることで成長できていると思います。(トロンボーン)」
「音楽面では表現力がとても豊かで、"間"のつくり方がとても素敵だなあと思っています。先生は声楽科の出身で、オペラや舞台で学んだことを惜しみなく教えてくださるので、とても力になっています。いつも、私たちが持っている力を100倍くらいに引き出してくださって、自分でも可能性って無限大なんだと確信しました。(ユーフォニアム)」

年間30ステージ以上!音楽で感動を届ける

音楽で人はつながる

2015年2月の定期演奏会の舞台

今までのステージで印象深かったことは何ですか?
「定期演奏会です。先輩からのサプライズメッセージに感動しました。本番で譜面をめくったら「今まで本当にありがとう」というメッセージが書いてあって、号泣してしまいました。3年生の先輩方との最後の本番は、楽しさと悲しみが一気に溢れてしまいました。今でも、思い出すと切ない気持ちになります。(ホルン)」
「11月に東京で行われた全日本管楽合奏コンテストが印象深いです。部員全員で同じ舞台に立つことは滅多にないので、本当にうれしかったです。皆で一丸となって一つの曲に取り組み、慣れない環境の中で共同生活をして、とても良いホールでみんなで演奏できたことは最高の思い出です。(クラリネット)」

最高の思い出 「さくらい祭りや庄内パレードなどの地域イベントです。最寄駅前で演奏するのですが、地域のお客様に聴いていただけるところが好きです。(ユーフォニアム)」

2013年には東北地方で激励演奏会を行ったそうですね。
「はい、東日本大震災で被災した4県6市で演奏会を開きました。津波で妹が流されたという方と出会い、その方が私たちの演奏を聴いて涙し、何度も「ありがとう」と言ってくださって、あの時の泣き顔と笑顔が忘れられません。(トランペット)」
「復興を応援するため、部員全員で演奏やマーチングをしに行きました。地域の人々との交流もあり、震災当時のお話を聞かせていただいて、改めて命の大切さや、当たり前と思っていることがそうではないことに気づかされました。(トロンボーン)」
「テレビで見ていたままが、目の前に広がっていて衝撃的でした。現地の方の手を握って、歌った時のぬくもりは忘れられません。一つひとつの出会いの大切さや今音楽ができている幸せを改めて感じることができました。(クラリネット)」

忘れられない緊張感、マーチングの舞台

マーチング練習

マーチングで印象深かったことは何ですか?
「『3000人の吹奏楽』は入部して初めての大きな舞台で緊張しましたが、本番が終わってからの達成感と嬉しさが想像以上に大きくて本当に楽しかったです。たった数センチの歩幅を間違えるだけでも斜めや横のラインが合わないので、すごく正確さを求められるのですが、一方で激しい動きもあり、練習は大変でした。でも本番は大成功してうれしかったです。キツイことを楽しいと思えたのは人生でこれが初めてでした。(トランペット)」
マーチング練習
「私も『3000人の吹奏楽』です。マーチングの時はクラリネットを担当するのですが、もともとのパートの人と違和感がないように楽器の構え方、吹き方、特徴を学べるので楽しいです。また、練習はとても暑くて辛いのですが、本番を終えた時は今までにないような達成感を味わいました。終わった時に気持ちがワーッと興奮して、『自分輝いている!』と思えます。(コントラバス)」
「5月のブラスエキスポというパレードです。新入生の時、それまでやったことのなかったマーチングの初めての舞台だったからです。先輩になって、新入生が頑張っているのを見て「自分も1年前より成長しているな」と思うことができました。毎年楽しみにしています。(ホルン)」


床にはステージを模したテープ。
ちなみに緑色はピットへ降りる階段だ

マーチングではどんなことに気を付けていますか?
「動きの面では、姿勢よく動けるよう工夫しています。腰から歩くイメージで、目線を上げて一点を見ます。さらに楽器の構え方や高さが揃うように意識します。足並みは、動きと演奏がリンクするようにし、音がぶれないように体の軸を感じながら歩きます。(トランペット)」
「指揮者と離れている分、テンポやラインには気をつけています。スネアだったら、他の演者のスティックの向きや高さを揃えること。ストロークやハイツなどの見た目も徹底的に揃えるように練習をします。(パーカッション)」
福里先生と秦先生

秦先生(左)と福里先生(右)

「演奏の面では、遠くにいるパートの音をしっかり聴くこと。とにかく座奏の演奏レベルを維持し、動きによる力みで音色が荒くならないようにしています。あたたかい息をたくさん入れて、遠くまで音を響かせる意識で吹きます。(トロンボーン)」
「キレイな姿勢を保ち、前にしっかり音が飛ぶように気をつけています。自分とユニゾンのパートも位置関係が変わっていくので、どこに誰がいるのかを把握するようにしています。(パーカッション)」
マーチングの絵コンテ

マーチングの絵コンテ

「楽譜を暗譜することによって意識できることが増え、自信をもって演奏できるので、練習の際に暗譜を完璧にします。(サックス)」
「意識の面で言うと、上から自分を客観的に見ている感覚を持つことを大事にしています。客席からどう見えているのかもイメージします。お客様に喜んでいただけるのが一番うれしいので!(チューバ)」
「マーチングの大会本番はいつも「自分が憧れていた箕面自由のマーチングバンドで演奏しているんだ!」と胸を張って歩くように意識をしています。それが自分の励みとなって、緊張してもやり切れるんですよね。(コントラバス)」

今後の目標と後輩へのメッセージ

副キャプテンの皆さん

キャプテン・副キャプテンの皆さん、今後の箕面自由学園高等学校吹奏楽部の目標を教えてください。
「周りの方に対して感謝の気持ちを伝えられるような演奏をしていくことです。部員が144名という大所帯であったり、年間30回以上の様々なステージを経験させていただいたりと私たちは本当に恵まれていると思います。ここまでやってこられたのは、先生のご指導や先輩方がクラブの伝統を守ってきてくださったからだと思います。さらに家族の応援や地域の方の協力があったからなので、感謝の気持ちを忘れずに毎日を過ごしたいです。(副キャプテン)」
キャプテン 「今よりもっと、一人ひとりが輝けるクラブにすることです。一人ひとりが吹奏楽部で何かを成し遂げたくて入部してきたと思うので、たとえ部員数が増えたとしても、その気持ちを強く持って突き進んでいきたいです。そして、どこのバンドにもない元気さと笑顔でこれからも自分たちの音楽をお客様に届けていきたいです。(キャプテン)」

最後に3年生部員の皆さん、後輩へのメッセージをお願いします。
「個性的なメンバーだけど、きちんと音楽と向き合って、伸びていってほしいです。(サックス)」
「私たちが引退した後もいろいろなことがあると思うのですが、最後まであきらめず仲間と先生を信じて、笑顔で輝いてほしいなと思います。(ホルン)」
「これから後輩をまとめていけるか不安もあると思うけど、きっと大丈夫!笑顔で助け合って頑張ってください。(フルート)」
「もっともっと元気で明るいサウンドを作れるように、この調子で頑張ってください!時間は戻ってこないので、夢をつかめるように夢を目指して、一日一日大事に最後まで頑張ってほしいです。(トランペット)」
「音楽面や部活運営面など、どんなことにも妥協しないで頑張ってほしい。そして、日本一のユーフォニアムパートになって、日本一の箕自になってください!(ユーフォニアム)」

【2015年2月11日 取材】